特撮 ウルトラマン 製作背景 [ウルトラシリーズ]

劇中に登場する怪獣が売り物だった『ウルトラQ』に続く「空想特撮シリーズ」第2作で、『ウルトラQ』の世界観を継承する逆援として製作・放映された。本放送当時のスポンサーは現・武田薬品工業一社であった。 『ウルトラQ』で登場したセフレが視聴者に好評であったので、怪獣同士の戦いを主体とする番組が企画されたが、「誕生過程」の項で後述するような経緯をたどり『ウルトラマン』の企画となった。また前作同様、監修した円谷英二の知名度を利用して、海外に番組を販売することも計画されていた。

本作は、ほぼ同時期に放映された『マグマ大使』と共にカラーで放送されるテレビドラマの最初期の作品であり、その上、巨大な宇宙人を主人公とする大がかりな特撮中心のドラマは世界にも類例がないため、番組制作は苦難の連続だった。その一つに製作スケジュールの逼迫が挙げられる。前作の『ウルトラQ』は放映が遅れたので放送前に全話の撮影を終了させていたが、本作はスケジュール通りに放送しながら番組を作成していくことになった。一話の撮影には10日かかるため、毎週の放映に間に合わせる為に2班体制で平行して2本の作品を製作することになり、スケジュールに余裕を持たせる為に、放映に先立って9本分のストックが用意された。こうして放映が始まったが、スケジュールは次第に切迫し、3班撮影でも間に合わなくなってきた。番組の続行を望むTBS側とこれ以上の続行は不可能とする円谷プロとの間で協議が重ねられた結果、昭和42年1月の時点で3クール39話の放送で一旦終了することが決定した(製作体制の見直しが行われ、『ウルトラセブン』放送までの半年間、東映製作の『キャプテンウルトラ』が放映されることになった)。

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